きえもの

きえもの【番外編】②

中国放浪記‐北京にて
  
 新年あけましておめでとうございます。2月号をご覧の頃、日本の皆様はお正月のことでしょう。旧暦を使う中国では今年のお正月は2月16日。1月の初め私は、なんともツライ試験中なのです。
 大阪に比べ11月になるとかなり寒い北京ですが、大学では「国際文化祭」(写真1)が盛大に開催され、留学生が在籍する65の国と地域が参加しました。今やアジアの大国となった中国。少し前までは中東やアフリカ地域からみた先進国という位置付けでしたが、今後の発展にアメリカ、ヨーロッパ諸国等の関心が高まったこともあるでしょう。G7   加盟国をはじめ、多くの国々から語学習得を中心にした留学生が集まります。       私も1年分の語学単位をこの大学で取得します。2年生後期と3年生前期の授業分を北京大学で学び、3年生の後期には母校の授業に戻り、4年間で卒業するカリキュラムです。
こちらでの住まいは、杭州出身4年生の毛威くんとルームシェアをしています。その繋がりで中国の友人も増えましたが、先日その友達のひとり張くんに「現金20元(約350円)を貸して欲しい」と言われました。中国では携帯で支払う電子マネー(写真2)だけで事足りてしまうので、現金を持ち歩く人が少ないのです。(因みに20元はすぐに電子マネーで返してくれました)。現金でのやり取りがない気軽さで、デリバリーサービス「外売」も非常に盛んです。コーヒー1杯でさえも運んで来てくれることから、居ながらの便利さで良く使います。ただ、夜になれば外は氷点下。運ぶのも人ですからさすがに「寒いからダメ!」と断られてしまうこともあります(写真3)。
共同暖房がはじまりましたが、悩みの種は極めて低い湿度です。ほんとカッサカサで特に女性陣には過酷な環境。でも、さすが北京4年目の毛君「乾燥?」って感じです。私は通販で買った加湿器をフルパワーで動かし、大学では茶葉を入れた水筒持参で、お湯を足して飲んで乾燥対策をしています。(写真4)
話は変わり、先日偽物のディズニーランドと話題になった「石景山游楽園」(写真5)に行きました。時の流れの速いこの国。この手のものは本物が出来てしまうとすぐ廃墟同然になってしまいます。今や電子マネーの発達など、日本より進んでいる部分も見受けられますが、急速発展の弊害か、すぐ陳腐化して捨て去られていくものも多いのです。

写真1
写真1
クラスメイトにはイギリス、ブルガリア、モンゴルからの留学生もいます。
写真2
写真2
コンビニはもちろん屋台などでも利用できます。
 
写真3
写真3
出前の受け取りはこのように。
写真4
写真4
お湯は使い放題なので、缶コーヒーを温めるのにも使っています。
写真5
写真5
シンデレラ城?と大観覧車。入園料は170円ほどですが誰もいません。