きえもの

きえもの 164

先生との事⑫ -浙江省の旅⑤-
 
 今夏コロナ禍で延期になっていた「揚州八怪」展が大阪で開催されました。年2回は行く揚州。私が惹かれるのは街から感じる何とも言えない「怪しさ」です。市内中心部でも「巷(シャン)」という路地が多いこともそう感じさせるのかも知れません。長江・淮河・京杭大運河という水利に恵まれた街の発展に貢献したのは塩商人。その余りある財力のお陰で、個性溢れる揚州芸術が盛んになったのでしょう。詩書画なんでもありの八怪達ですが、生き様も様々過ぎますから簡単には書けませんが、今回編集が秀逸の図録が大阪市立美術館のサイトで販売されていますので購入してみてください(写真1)。
 
「コロナやのにオリンピックなんかしてる場合チヤウやろ!」とかいってたくせに、いざ始まれば時差が無いのがイイ!。詩チャンが「おにいちゃん頑張れ!」なんて・・・。早々に引き込まれ、朝から晩までアッチコッチ📺のチャンネルを変えて見入っている内に「もう仕事なんかエエわ!」などと。日本選手大活躍の度に涙腺が緩く涙する我に、我が家の会長と娘にドン引きされても関係なし!「頑張れニッポン!」ホンマ良かったですな~。
 
 またまた話が変わり、先日中国オンラインモール「淘(タオ)宝(バオ)」で法帖を買いました。キッカケは揚州の本屋が店装のアイテムに本を使っていたことです。紙質、色彩はもちろん装丁も上々。埃っぽい粗悪な昔のものとは全然違います。ネット世代ばかりかと思いきや、本好きの若人も多いとのこと。近頃書道関係本はバリエーションのお寒い我が国。こちらも頑張れニッポン!。も1つコロナ禍揚州の中心地「東関街」の6月の写真。この後デルタ株患者の発生で虫も通さぬ厳しいロックダウンと検査の末1週間で解除。五輪後感染爆発にお手上げの日本。開催を先導した人らホンマ頑張らなあきまへんで!(写真2、3、4)。
 
 杭州を後に向かったのは龍洲先生程の猛者でないと絶対チョイスしない上虞、嵊州、天台山。濃厚すぎる場所なので、ご紹介は次号に。この旅の目玉「食事をより豪華に!」とオーダーしたのが大間違い、浙江省といえば「杭州料理」。高級仕様であるが故、昼夜とも同じような料理が並びます。蘇東坡ゆかりの東坡(トンポー)肉(ロー)が毎食出てきたら・・・。それでも皆さん胃袋が達者毎回完食でした~(写真5)。


写真1
こちらは揚州の八怪記念館。八怪はユニット名。メンバーは 8人ではない。

写真2
全てカラー。価格も上々なので、重いのを持ち帰るよりイイかも。

写真3
頭の上の本はどうやって取るのだろうか?

写真4
マスクはしなくてもいいが、する人も多いとのこと。

写真5
先生も沢山召し上がられました。