きえもの 137
八怪の故郷‐クサイ話-〈揚州①〉
「食は広州に在り」どこかで耳にしたことありますよね。国土の狭い日本でも無数に郷土料理があるのですから中華料理となればもっと複雑なのでしょう。大きく山東・四川・湖南・江蘇・浙江・安徽・福建・広東料理に分けられます。広州は広東料理。以前書源社旅行最後の昼食。胃袋は大いに疲れ気味。でもこの地の名店での大量追加料理に「さすが広東料理!」と苦笑したほどです。
私は幸いどんな料理でも好き嫌い無く食べることができますが、翌朝狭い部屋から出られずスケジュールに影響が出ることが分かっていても、激辛四川料理が止められません。チョイ悪君にいつも「知りませんよ!」と厳しく注意されても聞きません。しかしイヤそうなフリをしてみても彼も依存症。結果はいつも思いっきり食べて、翌朝は同じく狭い部屋にいます。日本では麻婆豆腐が代表でしょうが、中国では火鍋が人気。ポーションを鍋で溶かせて煮るだけで超激辛鍋が味わえます(写真1、2)「冬には週3回は食べるよ」と、元気なもっとチョイ悪君「慣れたらそんなに狭い部屋に行かなくてもな」などと、シツコククサイ話ですみません。
家庭料理は別にして、我々外国人が同じ地域を旅すると名物料理が連続して出されることがあります。気を遣ってのことですが、反面酷いとお店は全部違うのにほとんど同じ料理なんてこともあるのです。
今春の旅は夕食3回。水源豊かな揚州。この時期1番の食材が川河豚です。土鍋を使ったオイスターソースベースの煮込み料理。何でも食べられる私ですが、あえて言えば苦手なのが川魚の煮物。日本で鮒や鯉の煮物にはあまり出くわさないでしょう。ほんの少し泥クサイのがあきません。でも1回ならなんてことはありません。が今回は毎晩。高い料理ですから「食べろ、食べろ」と(写真3)。同じ淡水系でも好物はザリガニ。調理方法の主流は激辛甘口味ですが、ニンニクプンプンなのが最近流行っているとのこと。ザリガニの旬は夏。少々小さめですがメチャウマでした~(写真4)今回はクサイ話ばかりでオシマイ
写真1
カレーのルーみたいに色々な種類があります。
写真2
薄切り牛肉に山羊肉。しゃぶしゃぶ感覚です。
写真3
皮がプルプルなのがチョッと。
写真4
食べた手からニオイが取れません。