きえもの

きえもの 133

〈中国ゴールデンコース〉
極寒の北京・洛陽・西安⑤
 
 シルクロードの起点西安。洛陽とも近く、日本の奈良と京都の間柄のようです。逆転しているのは京都の煌びやかさは西安。奈良のしっとり感は洛陽といったところでしょうか。
 西安でまず遭遇するのは完全な形で保存されている古代城壁。1番大きい西門(安定門)はシルクロードの発着点。門の内外でそれでなくても煌びやかな風景がより輝きます。城壁内のどこからでも見える「大雁塔」。褚遂良の「雁塔聖教序」が見どころです(写真1)。
 城壁の東側に皇帝玄宗と楊貴妃の離宮「華清池」があります。冠雪した中、今も湯けむりが立つ風景は温泉地の趣があります(写真2)。華清池から少し北側に移動すると始皇帝陵「兵馬俑」があります。開催されると大人気の兵馬俑展。本物の兵馬俑に再び訪れたことに改めて喜び感動しました。スケールの大きさで有名なのは1号坑ですが、陵全体が広く今もなお発掘調査が進められていますから、今後もっとすごい発見があるかもしれません(写真3)。
 話は変わり、中国南方の主食は米。それに対し北方は小麦です。西安は小麦。麺食が中心です。名物平たい形の麺から付いたビャンビャン麺(ビャン字は漢字の中で最も画数が多い文字。また麺を作るときにビャンビャンと音がすることからという説もある)。他に色々な形をした餃子など独自の食文化が楽しめるのも魅力です(写真4)。
 個人的に1番好きなのは「西安碑林」です「碑が林のよう建っている」ということでこの名前が付いたそうです。皆さんご存知の物でも「皇甫誕碑」「孔子廟堂碑」「顔氏宗廟碑」「曹全碑」等々。本ではなく原物の碑の前に立って感じる雰囲気はきっと私の身体に良いエキスとなって入ってくるようです。ここまで来た甲斐を感じます(写真5)。
 日本からの中国旅行が始まった頃、競って訪ねたのが洛陽と西安でした。今もその魅力は変わりません。いつか3度目の訪問を夢見て極寒の古都を後にしました。

写真1

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伊河の対岸へは時間切で今回行けず。とても残念。
写真2

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書道系は龍門20品が目当てのことしょう。
写真3

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冷え切った体には・・・。皆さんお元気です。
写真4

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日本のこの世代の方は食堂車での食事経験が少ないとか。
写真5

写真5
大幅遅れでお疲れ様.明日も頑張りましょう。