きえもの 132
〈中国ゴールデンコース〉
極寒の北京・洛陽・西安④
洛陽最終日の午前中は世界遺産「龍門石窟」へ。谷間を流れる伊河から吹き上げる風に雪。この地を何度も訪ねた猛者でも「こんな景色初めて見たわ!」と、「そうでしょ!」と喜ぶと「さすが北條さん物好きやなあ」ですと。駐車場からは本来電動カートでの移動ですが「低温でバッテリーがダメです」と女史。歩けば片道30分ですが、「ホナやめときましょか?」とは誰も言うわけありませんわね〜!コンデション最悪しかしそれがまた最高。その昔この地に立った我らの祖先は岩山に彫られた毘盧舎那仏を見て大きく威厳のある大仏に感動し、その後作られる奈良の大仏は真似て作ったとそうです(写真1,2)。
さて、昨晩からの大雪での悪状況は洛陽だけにとどまりませんでした。黄女史から「西安行CRHは2時間遅れているようです。」とのこと。電車が来ないようだし、寒いしで駆け込んだ洛陽最後の飯屋は少々場末。安い白酒が冷え切った体に沁み込み少々ゆっくりと(写真3)。
西安行のCRHは雪の影響で遅れてきたうえにゆっくりとしか進みません。本来は1時間強の乗車時間ですが4時間近くもかかりました。でも速度が速いと一瞬で過ぎ去る車窓からの風景も違ったものになります。広大な黄土高原に雪が積もり、吸い込まれるような真っ白な風景。その中に点在する岩山に掘られたこの地の伝統的住形式窰(ヤオ)洞(トン)を見ることができました。日本ではもう絶滅した食堂車も必ずあります。話し込んでいるうちに時間は過ぎ西安へ(写真4、5)。予定では夕方には着いているはずがもう8時過ぎです。出迎えてくれた現地ガイドの楊雄氏。斯さんの親友で昔馴染みのガイド仲間です。私も話声になぜか聞き覚えがあります。実は13年前に西安に伺った時のガイドさんでした。思い返せば斯さんとの縁はこの時からあったのでしょう。楊さん曰く「本当に久しぶりの日本のお客様です」と。
写真1
伊河の対岸へは時間切で今回行けず。とても残念。
写真2
書道系は龍門20品が目当てのことしょう。
写真3
冷え切った体には・・・。皆さんお元気です。
写真4
日本のこの世代の方は食堂車での食事経験が少ないとか。
写真5
大幅遅れでお疲れ様.明日も頑張りましょう。