きえもの

きえもの 128

‐煙と匂いに引寄せられて③‐鎮江
 
 個展繋がりの話ですが、昨年町会館に贈呈した拙作を、今回展示します。「逸志」と書きました。「逸志」とは「素晴らしい志」という意味です。また呉の将軍、周瑜のことを指す言葉だそうです。当時劉備と孫権が試剣石に刀を入れた時、ここ北固山には関羽、張飛それに諸葛孔明。そして周瑜や魯粛が集結し、大決戦「赤壁の戦い」に向けての作戦をきっと練っていたことでしょう。
話はまた周瑜。映画「レッドクリフ」で登場した周瑜役トニー・レオンと、妻の中国歴史上に名を遺した美女。小喬役林志玲。超美男美女に見入りました。三国志演技では、親分どうしが同盟を結んでも煮え切らない周瑜。これに火をつけるのが孔明「小喬を曹操が狙ってるぞ」と揺さぶります。これに周瑜が一気に炎上!開戦を決意したとか。ご存じの筋書き。立派な風采で戦略・武略それに音楽にも優れ、妻の小喬と仲睦まじい良いご主人。まさに「逸志」のイメージ通りですねえ。
 そんなダイナミックな歴史の舞台に立った乾隆帝が「左に金山、右に焦山。目の前に広がる長江と青空を画仙紙。鉄塔を筆に見立てて書する」というのが前文の漢詩の内容。「北條さんも乾隆帝の気分で」と。チョイ悪のツレが私をそそのかします(写真1)。
 感動的な時はすぐ過ぎていきます。「午後のバスで移動しないと」とツレ。「バスに乗る前に名残惜しいご当地で昼メシを!」と私。「駅裏の通りがエエですよ。昨日調べときました」とツレ。「日本でもキミみたいなのホシイ」と私。そして決めたのがこの店。餃子屋です(写真2)。
日本では焼餃子が多いですが、中国では水餃子が殆んど。注文するとオヤジがその場で皮を作り、奥さんが具を詰める。「ここにも周瑜と小喬がおるの」とか言いながら食べる餃子はヘンハオチー!(写真3、4)
これまで餃子屋には何度となく入っていますが、こんなオープンなキッチンはまれ。作り方を見て学び、帰国後は我が家の小喬様にもお作りし、喜んでいただいております(写真5)。


写真1
この風景を見れば乾隆帝の感動の程がうかがえます。

写真2

写真2
こんな通りに遭遇するといつも店選びに迷います。

写真3

写真3
息がピッタリ。いちばん難しいのは皮を作ることだとか。

写真4

写真4
水餃子は。何となく太いうどん?を食べるような触感です。 

写真5

写真5
私作の日本風餃子。やはり皮の感じが大いに違います。