書具よもやま話

書具よもやま話 62

額の工場を訪ねて③
 
 枠の形式に削られた竿は必要な長さに切り揃えられ特殊な接着剤で仮止めされます。木製額は肌理を細かくしておくことが塗装後の仕上がりに大きく影響がでますから、各工程非常に神経のいる作業が繰り返されます。額の枠状になったものを大型のサンダーで研磨します(写真1)。

 額の最大の急所は角です。落されてもひねられても角に力がかかります。簡単に口が開かないよう、この会社の額は大小に問わず、非常に手間のかかる(ちきり)(ど)め(写真2)加工をしています。強度を増すためですが、
大型額には無くてはならない加工です。(取材協力日本工芸)
 
 
 
 
 

写真1
 
写真2