書具よもやま話 17
―画仙紙の寸法色々―
もともと画仙紙のサイズは6尺画仙(大画仙)・5尺画仙(中画仙)・4尺画仙(小画仙紙)の3種類しかありませんでした。これ以外の寸法の作品を作ろうとすると、切ったり貼ったり合わせたりして作るしかありませんでした。展覧会が盛んになり、需要に応じた紙を作る必要からサイズも種類も豊富になっていったのです。
図と寸法表を見てください。皆さんが一般的に言っている全紙は4尺画仙のことで、これを半分に切ったものが半切です。ですから5・6尺画仙の全紙・半切という呼び方もします(今はほとんど言いませんが)。
よく皆さんが「二八の紙」と呼んでいるのは日本書芸院展等で使われる仕立て上がり寸法が2尺×8尺の額に表装して入れるとバランスの良い寸法53㎝×228㎝の紙のことで尺にすると1.75尺×7.5尺。別名尺八屏とも呼ばれます。道具屋さんで「二八の紙」というと60㎝×240㎝の紙が出てくることがありますからご注意を。