中国よもやま話

中国よもやま話 94

― 中国食べ歩き ‐古鎮めぐり⑱―


 毎朝テレビやラジオで放送される「今日の運勢」どうですか?いい時はおいといて、悪い時は気になります!中国でもこの手の番組はあって、ホテルのテレビで見た運勢は日本でいう『大吉』。今回は6日間斯さん運転での長旅。いつも貧乏旅の相手をさせていますので申し訳なく、彼の強い要望と、観光都市蘇州ということもあって、ホテルは老舗「南林飯店」の、格安部屋!夕食はホテル近くにある、私の大好物新疆の串焼屋(写真1)で。旅の始まりの夜でもあるし、蘇州の街は良いしで、珍しく飲みまくる斯さんに嬉しく、こちらも軽い泥酔。しかし良い酒はいいもの、爽快な朝を迎えました。

朝から目指すは江蘇省無錫市にある「礼社」古鎮です。ここも無名の古鎮なので、ネットで調べても日本人の投稿は無く、多分私が初訪問でしょうが、それだけに良いかどうかは行ってみないと分からないのが田舎巡りというもの。前回の「陳家三退」のように開発されていないのはビジュアル的にちょっと寂しいのですが、内容は痺れます。礼社入口の立派な門(写真2)。相対する寂しい街並み(写真3)こんな何も見つけられないところも珍しいものです。この街は孙冶方、薛暮桥という経済学者を輩出したことが売りですが、どうにも興味がわきません。「なにかもっとワクワクする出来事が無いものか」。こっちの勝手で来ていることは百も承知ですが、思いに反して本当にパッとしません。

以前もお話ししましたが、経済基盤の弱い農村部に風の噂で聞こえてきたのが自力更生、古鎮観光です。一発当てれば『我が世の春』。そこで地方幹部は親分に働きかけ予算を下ろし、このような古鎮が出来上がります。住んでいる人達にはインフラの整備が整いますが、観光資源としての価値は失ってしまうことが多いのです。

 街の端から端まで歩きましたが、不発。目についたのは魔よけのお札(写真4)。各家の入口に貼ってありますから以前に大きな災いでもあったのかとも思い、聞き回りますが斯さんも「ここ方言が強くてよくわからない」と。諦めかけた時目の前にいました。時間は少し早いが昼時。なかなかこんな写真は撮れません(写真5)。まさに今日の運勢は大吉だったようです。




写真1

写真1
黒ビールと串と干葡萄が旨い!
写真2

写真2
古鎮観光の象徴「デカい門」
写真3

写真3
観光客無!活気無!
写真4

写真4
どの家にも貼ってあるお札。
写真5

写真5
エエ顔してます。