中国よもやま話

中国よもやま話 90

― 中国食べ歩き ‐古鎮めぐり⑭―


 とうとう発売されましたiPhone6。私と同じ嬉しがりが世界各地に溢れるほどいますから、できるだけ早く手に入れ自慢しようと、馴染みの電話屋に予約開始日・開始時間までに仕事も放り出し、自転車で爆走しました。ところが今回不覚にも予約は3番目。前の二人を微かに睨みそこはリベンジ、発売日は1番に受け取り面子を大いに死守しました。

 テレビでも話題になりましたが、中国人を中心にしたこの6の転売。なにしろ中国国内では売出しが決まっていないので、早く手にしたい(多分)金持ちのアホボン達が金に物を言わせて手に入れよう、てなところでしょう。そう思っていた矢先斯さんからメールが「家内の両親がネットで6Plusを買った。日本国内での受取が条件なので宜しく。次来るとき持ってきて」ここにもアホが。高級車に乗って6で電話することが現代中国、富の証だとか。

 今回訪れた古鎮は『前童』「あなたの美しさは完璧」と紹介誌に見出しがある程。鎮内に水路がめぐり、繊細で女性的な感じがします。明るく美しい朝の光線が、庇の間から飛び交う街並みに見とれるばかりです。水路で洗濯をするお婆さん。ピンク色の日傘の女性。鎮内の殆どが鵞卵石で美しい模様を構成した街路等、目が離せません。チョイ食いお約束の売店もやや綺麗です(写真1,2,3)。 

『前童』の始祖は士大夫童潢。この地を訪れ、その美しい景色を愛し移住したことが始まりで、約800年の歴史を有します。四方を山に囲まれた地の利を生かし、山水が流れ込む合理的な街をつくりあげたことが、繁栄に繫がったといわれています。中国最古の姓の1つである童姓を名乗る人が今も住み、経済、文化レベルの高さを伺える街でした。

 街の中心にある童氏祖廟。この祖廟の設計は明の儒学者方孝孺によるもの。歴史上著名な方孝孺ついては改めてとして、祖廟のいたるところに何故か良く知る文字が。気付いた斯さんがまたもやニヤニヤして「童といえば?」すぐに分かりました。ここは川村龍洲先生の朋友、童衍方先生の故郷だったのです(写真4,5)。つづく

写真1

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長く使われた洗濯石?はツルツルです。
写真2

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ピンクの日傘に美しい石畳。
写真3

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オバちゃんのデカイ声に負けここでも一口。
写真4

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斬新なデザイン。
写真5

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門にも童先生の題字が。