中国よもやま話

中国よもやま話 84

― 中国食べ歩き ‐古鎮めぐり⑧―


 私の姓はご存じのとおり北條です。北條と言えば日本史の中でチョロチョロ出てきますので、少しは有名な姓の一つでしょう。と言って私が由緒正しき家柄の末裔らしからぬ、品格の無い人間であることに変わりなく、感謝するのはご先祖様だけです。
 今回ご紹介する田舎町は三国志で有名な呉の皇帝孫権ゆかりの街。浙江省富陽市近郊にある龍門という古鎮です。この古鎮は依然販売していた「源陸」を作っていた村に近いので、一度は訪ねようと思っていた村ですが、ただこの鎮だけにわざわざ来るのも旨くありません。近隣にある諸曁に仕入れにも行けそうなので早朝6時杭州を出発して向かったのです。
 因みに斯さんと遠出するなり、上海に移動して、1日を長く使いたいときなどの出発時間はいつもこの時間。自転車の洪水だった中国は今となっては昔の懐かしい風景で、朝夕の通勤渋滞の凄まじいこと。6時に西湖湖畔のホテルを出発すれば7時には高速道路に乗ってかなり郊外まで行けますが、1時間遅いと、市内の杭州駅まで、いや駅の地下駐車場にいつ入れるかもわからない状況にハラハラしなければならない程です。いつも彼の会長(奥様)の真っ赤なホンダシビックで移動します。この車の高額なことは次回お話しするとして、8時前には龍門鎮に無事到着しました。
 朝靄かPM2.5か?と何処に行ってもクリアな景色でない近ごろの中国。ボーッとしていますが朝は特に光線の関係でひどい。前回同様朝日と夕日いや失礼、お爺さんとお孫さんの自画自賛ベストショット(写真1)です。
 中国は超観光ブーム。庶民は海外には無理でも国内旅行はバンバンします。そこで各地とも村興し何か観光資源を探します。写真2の「孫権故里」ある意味間違いではではないかもしれませんが間違いで、ここは孫権の末裔が住み着いた末裔の故里です。
 幸い朝早いので、観光客はゼロ。どこかで買い物をしてきたおじさんが1人通りを歩く風景などこの時間でなくては撮れません(写真3)。窓と換気扇(写真4)なんとも堪らない油の匂いがしてきます。そうそう朝はまだ食べてません。肉団子を売る店で斯さんに隠れて買い食い(写真5)。相変わらずお腹の上品な斯さんは横を向いておりましたが。

写真1

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「目に入れても痛くない」とはまさにこのこと。
写真2

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三国志関係は中国でも人気ですから。
写真3

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実はこの石畳が美しい。
写真4

写真4
無防備な窓。絶対覗きます。
写真5

写真5
買い食い大好き!