中国よもやま話 80
― 中国食べ歩き ‐古鎮めぐり④―
テレビの旅番組が好きでよく見ようとしますが、我が家の会長はどうもお好きではない様子。理由はさておき、私の専門、尖閣問題以降少なくなった中国の旅番組など見ていると、確かに美しく、そして臭いの感じないようによく撮れるものだと感心します。逆に本当のその地のエキスというか灰汁のようなものは見ることはできません。ちょっと行ったからといって、中国人の内側の生活など見ることは簡単ではありませんが、そこを少しでも感じたいと欲望は尽きないのです。
去年十月の終わり、江蘇省の田舎町。農村は無いかと街の人に聞いて向かうことに。こんな時の乗り物は、当然自転車。ホテルの従業員の愛車を無理やり借りて、走ること約1時間。田園風景が広がります。集落一帯米の刈り取りに盛り上がっていました。今年は天候も良く豊作のようです。中国のコメは炊き上がった時の香りが日本のものに比べ濃厚でとても美味。米粒の形は日本のように整っていないようです(写真1、2)。
中国人は良く対聯を玄関や門に貼ります。書いてある文言は様々でも、良い字が多く、良い運気が訪れる同上ことを願う気持ちを感じます。地元の上手い人に書いてもらうことが多いそうですが、紙の色や模様なども様々で見ていて飽きません。農村はどの家でも貼っていましたが、残念ながら都会ではこの風習も薄れてきているようです(写真3)。
最近設置されたもののようですが、村の生活文化向上のルールというか注意書きなのでしょう。近頃の日本でも今一度考えなければならないことかもしれません(写真4)。
写真5、意味はありません。ただ、こんな人の生活を感じる写真が撮れるのが楽しみで私は農村へ来ているのかもしれません。
写真1
豊作を喜ぶ人の声が聞こえます。
写真2
米の形は日本の物と少し違います?
写真3
もっと素晴らしい対聯だらけなのですが番犬君に免じて。
写真4
ゴミを平気で捨てる日本人増えましたよねえ。
写真5
息を止めて撮ってしまいます。