中国よもやま話

中国よもやま話 78

― 中国食べ歩き ‐古鎮めぐり②―


 紹興といえば日本で知らない人がいない物ってなーんだ?答えは紹興酒。皆さんお好きですよねえ。度数がちょうど日本酒と同じぐらいで飲みやすいので、日本に紹介されて瞬く間に広がりました。でもどうして日本では紹興酒に砂糖を入れて飲むのでしょうか。事情はまた後日お話しするとして、中国で飲む紹興酒は何も入れなくても甘味があって安くて美味い。最高です。
 現在の紹興市は人口約550万人。もう日本では考えられない程の大都市です。近隣の杭州市の人口が約800万人ですから、まさに浙江省第2の街です。街中ビルが建ち華やかです。そんな中に突然タイムスリップしたかのようにこの一帯があります。
 目抜き通りから路地を少し入ると、一瞬にして都会の喧騒から隔離されます。路地に面して天主堂(写真1)があります。八字橋直街24番地に建つ教会がこの集落の入口です。この場所にも(前回の安昌古鎮のからみから)数回来ていますが、いつも夕刻を狙って来ます。それはご飯を炊く独特の香りと料理の匂い。家路を急ぐ人たちや、談笑する人たち(写真2)。何とも言えない風景です。しかし、こんな時間帯を狙うということは、限られた時間の中、コースを組んでいくのは大変そうですが、そこは歴史の街紹興。皆さんご存じ王羲之の聖地蘭亭あたりで時間調整してからここに向かうか、歴史を無視して、周辺に無数にある紹興酒が安く飲める料理屋で飲んで語っているうちに時間はすぐ過ぎます(写真3)。名所を時間に追われ旅するのも中国旅行の楽しみですが、旅程のはっきりしない訪中も、私にとっては仕事になる可能性を含んでいますから、ウロウロ、キョロキョロしながら現地人と交流することは大切なのです。
 いよいよ今回のご紹介する八字橋です(写真4)。紹興市内にはおよそ30もの川があり、架かる橋もそれこそ無数。その中でこの八字橋は最古のもの。南宋時代とのことで、かれこれ700年もの時間、人々の生活をささえてきたわけです。

写真1

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また行くことがあれば中に入ってみます。
写真2

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仕事も終わりくつろぐ時間です。
写真3

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飛び込んだ店。紹興名物で一杯。
写真4

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母子で夕方の一時。