中国よもやま話

中国よもやま話 63

― 中国食べ歩き ‐春節直前③ ―


 写真1は浙江省諸曁(しょき)市(し)斯宅(すうたく)郷にある千柱屋(せんちゅうおく)です。斯宅は江南地方にある古鎮の一つで、このような大型の建物が10件以上点在していますが最も大きな建物がこの清時代の大金持ち斯元儒の立てた千柱屋です。敷地面積6900㎡、部屋数118室、794本の柱、10の庭園と、個人の家とは思えない程の巨大な建物です。写真2、3は煉瓦彫刻の百馬図です。21個の四角い煉瓦を繋いでいます。正門の真向かいの目隠し用の壁に取り付けられた百馬図は全長約7㍍。百といいながら実は53頭しかいませんが、馬の表情は豊かで今にも動き出しそうな彫刻に暫し見とれてしまいました。


 この斯宅は私の相棒である斯先生の故郷で、実は昨年夏に初めて訪ねてから2回目です。半年程の短い期間に再度訪れるのには理由が多数ありますが、主たる理由は、百馬図に私が感動したという話から、斯先生の実兄、斯海平先生が採拓した拓本くださることになり、うかがったのです(写真4)。実はこの拓本、上下巻に分かれていて、斯先生と私でいつでも1巻になるよう「仲良くしてください」と言ってくださいました。


 写真5は諸曁市内の様子です。歳末の賑わいはあるのですが「落ち着いた雰囲気の街」というと抽象的でしょうか。杭州周辺にはこのような街の中心に川が流れ、水と緑が豊富な古くて美しい街が多数あります。


何やら斯兄弟は忙しそうです。これから親戚にお正月用のお供え物等を届けに行くそうです。「私も?」ときくと「ほっといてもいいのか?」といわれました。ドキドキしますが、昨晩深夜着の杭州。バタバタで昼ごはんがまだの斯先生と私、街角の店で肉饅頭を買って車に乗り込みました(写真6、7)。











写真1

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文革時代のスローガンが外壁に残る。
写真2

写真2
写真3

写真3
躍動感を感じる百馬図。
写真4

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斯海平先生と諸曁市役所内にて。
写真5

写真5
諸曁市内の商店。
写真6

写真6
お供え物等を車に積む斯先生。
写真7

写真7
肉饅頭は絶品。お腹も大丈夫。