中国よもやま話 54
― 中国食べ歩き ‐香港は中国?① ―
結婚して一五年を迎えました。子供も少し大きくなりましたので、記念旅行をしようということになり、近くて行きやすい香港に行くことになりました。
ガイド役はいつもの斯海涛氏ですが、移動費が安くなるよう杭州から直接香港に入らず、飛行機で深圳に入り、そこからバスでわざわざ来てくれました。「斯氏曰く、深圳で出国手続をしました。通貨も自由さも違うから香港は中国の外国です」と。
私たちも香港エクスプレス航空(香港人が日本に来るのに都合の良い、香港着が遅く、日本への便が朝早い折り返し便)を利用しましたので飛行機代もかなり安くつきました。
時間が遅いこともあり、食事はホテル近くの粥麵専家へ(お粥や麵を専門に出す店のこと)。店の中はテーブルと椅子があるだけで飾り気なく相席は当たり前。店先にキッチンがあるため、慣れた客は入り口で注文して席に座るという具合で、とても簡素。私たちもコーラを頼むと瓶にストローが直接さされてくるといった具合です。米粉で出来た麵で上に魚等の肉団子がのった物が名物とのことで食べてみると非常にさっぱりして食べやすい味でした(写真1・2)。
次の日は朝食の前に『旗揚式』を見に行くことになりました。地下鉄を乗り継ぎ会場へ行くのですが、エスカレーターのスピードの速いこと。大阪人の私にはピッタリ。イライラしません。
旗揚会場には金色の紫荊花の像があります。香港返還の際に中国政府が寄贈したものです。(写真3・4)
朝食は一九二五年創業の老舗である香港庶民の飲茶の店『蓮香樓』へ。間口の狭い入口から店内に入るとまさに香港映画の世界。店内には新聞を読みながら食事をしたり、大きな声で談笑したりと、相席は当然。店員さんが蒸したての点心をワゴンで運んで来るのを好みで注文します。ボリューム満点で安い。元気になります(写真5・6・7)
写真1
中国本土にも同じような店があるが、清潔感が違う。
写真2
名物の肉団子入り米粉麵
写真3
斯氏によると、「緊張感が天安門広場前に比べると無い」そうだ。
写真4
金色の紫荊花像の前で愚息です。
写真5
香港労働者の朝食として親しまれてきました。
写真6
ワゴンの料理を注文します。
写真7
この狭い場所で・・・。