中国よもやま話

中国よもやま話 41

― 中国食べ歩き⑫ ―


 このページで何度となく登場していますMc Donald's、(写真1)日本では通常マクドナルドと呼ばれています。関東ではマック、関西ではマクドとも省略されているようですが、英語の正しい発音とはかけ離れていますね。中国でも「麦当労」と表記されて、ピンインは「mai dang lao」、カタカナで書くと「マイダンラオ」と発音します。意味はあまりありません。音からの当て字だと思われます。


 中国のマクドナルドは北京や上海等の大都市では一〇〇店舗以上、吉林省や黒龍江省等地方都市でも一〇店舗程度あります。上海にできた店舗に長蛇の列ができていたことが懐かしく思われますし、日本でもそうでしょうが、子供たちには絶対の人気がありますし、ビジネスマンの朝食に「朝マック」は必要なものの一つになっています。メニュー自体は日本と比べても同じような物で、味に関しても似ているように思います。値段も朝のセットが六元(九〇円)ですから日本の方には安く感じられるでしょう。ただ、昔からの定番である街角の肉まんなどは、上海一つ一~二元ですから割高な朝食ではあります。
食に対しての信頼という点で、中国人も非常に敏感になっています。マックポテトの生産地の紹介や品質管理の方法。一〇〇㌫ビーフであることの証明など、日本の方にとっては当たり前のことかもしれませんが、得に中国の富裕層の人たちにとって、大切な一人っ子に食べさせる食材については重大事なのです。またカロリーなどにも関心が高く、注文する商品のカロリーがすぐに計算できるようにしてあります。
さて、中国の他の都市ではどうなのか知りませんが、上海では「麦楽送」というデリバリーサービス(出前)が有るのです。四〇〇八-五一七五一七に電話をして注文すると程なく注文した商品が届けられるというこのサービスは二四時間やっています。日本のピザの配達に似ています。


 今回のテーマはこの電話番号です。


 写真2をよく見てみると、四〇〇八の後に続く五一七五一七の上に「我要吃我要吃」と書いて有ります。発音は「wo yao chi」になりまして、カタカナで書くと「ウォーヤオチー」。日本語では「私は食べます 私は食べます」。という意味になります。
五一七の発音は「wu yao qi」「ウーヤオチー」です。一は通常「yi」「イー」と発音しますが、「yao」「ヤオ」とも発音するのです。つまり語呂合わせなのです。日本でも数字を覚える時には語呂合わせをするかと思いますが、中国語はもともと声調があるため、電話番号等の長い桁数でも歌のように覚えてしまうのです。ただ中国語のこのような語呂合わせは非常に難しいのですが、このパターンはほぼ完璧でみごとに合っています。


 吉野家やケンタッキーフライドチキンなど中国人の食生活にどんどん外国の食文化が入りこみました。日本でも数十年前にこのようなことがあったと思いますが、中国は日本の人口の何倍いるのかわからない国です。自国民の食料の確保というのがこのような食文化の変遷の中で心配になっているところもありますが、どんどん忙しくなると手軽なファーストフードの食事が増えます。





写真1

写真1
日本ほど応対の仕方はよくありません。


写真2

写真2
語呂合わせで覚えてもらおうとするところは日本と同じです。