中国よもやま話 39
― 中国食べ歩き⑩ ―
二〇一〇年、新春早々上海・杭州へ江口先生とご一緒させていただきました。主たる目的は上海蟹を食べることです。メンバーは一六人の内五人が初めての中国旅行ということで、有名な観光場所は全て見ていただこうと、コースを組みましたので、今回もかなりハードな旅行になりました。
浦東空港到着後、通常はバスにすぐ乗るため、団体旅行では案外乗れないリニアモーターカーで上海中心部にある龍陽路駅まで向かいました。時間にして七分二〇秒。最高時速は四三一キロ。何度乗っても興奮します。(写真1)龍陽路駅からバスで向かったのは四川料理のレストランです。一人ずつ鍋が用意されていて、自分の好きな具を入れ味付けも自分でします。本格的な四川の味ですと辛くて食べられないという人でも安心して楽しめます(写真2)。
上海観光のトップは若者に人気の新天地。昔の建物の外観を残したショッピングエリアです。週末や夜は観光客や上海の若者で賑わいます(写真3)。外灘周辺は上海万博の関係で工事個所が多いため、バスでの見学にして南京東路へ。あまりの人の多さに初めての方はビックリされたようです。
上海浦西地域から浦東地域へ移動し、世界一の高さを誇る上海環球金融中心展望台へ。一五年の歳月をかけ、日本の森ビルが建設しました。一〇〇階にある展望台からの景色は絶景を超え恐怖に感じる程のものです。(写真4)夕食の後は中国一、上海雑技団の演技を鑑賞し、ホテルに帰った後、一部のメンバーで二時間の足裏・全身マッサージのコースへ。終了日本時間の午前三時。皆さんお元気です。
朝から杭州に向け上海南駅へ。普段でもこの駅の人の多さには閉口しますが、二月の春節を前により人でごった返していました。以前にもご紹介した中国新幹線CRH(和諧号)に乗り約一時間半。杭州駅からはバスで、これも以前ご紹介した郊外の茶農家梅家塢へ。濃厚な味付けのレストランでの食事が多い中、農村での田舎料理はあっさりしていることもあり非常に好評で、沢山召し上がられていました(写真5・6)。
写真1
乗客の多くは速度計にカメラを向けます。
写真2
辛いもの好きの私にはかなり優しい四川料理です。でもおいしい。
写真3
我々観光客にとって、現代化される中国に魅力が薄れていくのも事実です。
写真4
周辺の超高層の建物が下に見えます。
(奥に東方明珠塔が見えます)
写真5
農家といってもとても裕福。龍井茶のおかげです。
写真6
飾り気のない食事。しかしながらこれが美味。