中国よもやま話 17
― 上海の地下鉄 ―
東京や大阪の街では仕事や、普段の生活の中で、地下鉄があるのはあたり前のことでしょう。しかし、一五〇〇とも二〇〇〇万人ともいわれる(出入りが多いので実際の数は全く不明です)、大都会上海の地下鉄整備事情はこれからといったところです。というのも、上海では普段の足といえばどうしてもバスが中心なのです。
皆さんは上海観光の際にバスに乗られたことはあるでしょうか。多分かなりの上海通の方でも、一人で乗る勇気のある方は少ないだろうと思います。というのも、路線が複雑な上にアナウンスも不十分。また、地名の案内看板が少ないこともあり、神経過敏になりながらバス停を待たないと、乗り過ごしてしまいます。ただ生活の臭いは存分に味わっていただけますので、迷ったらタクシーになんとかしてもらうぐらいの気持ちで体験されると、良い思い出になることでしょう。
写真1は地下鉄の入口です。上海の風景を撮影すると、ほとんどといっていい程、建設中の現場が一緒に写ってしまいます。極端な話、一週間すると街の風景が変わってしまうほどです。
写真2は地下鉄の通路付近です。どうですか、日本の地下鉄と変わらない(新しい分だけきれいに見えますか)と思います。また、写真3と4はホームの写真です。以前京都に行った時に乗った、地下鉄とそっくりな安全対策を施しています。
写真5は切符です。乗るときは機械にかざして入場し、目的駅で降りるときに機械に挿入します。(挿入すると返ってきません)繰り返し使うことができるようになっています。初乗り運賃は三元(一元は一六円)ですが、バスは一から二元ですので少し高いのです。
地下鉄は清潔で、大渋滞をおこしている地上の路線に比べると、時間が正確なので重宝するのですが。現在路線が四から五路線しかありません。当然朝夕は人の多さで大渋滞しています。
二〇一〇年の上海万博に向け、急ピッチで路線の拡大工事をおこなっています。
写真1
入口周辺は、物乞いや物売りで騒然としています。
写真2
日本への旅行は大人気。新潟の温泉地の紹介ポスターが貼られています。
写真3
駅名の案内看板も、明るくて大きいものを使用しています。
写真4
車内も液晶テレビなどで案内しているため、乗り降りがし易いです。
写真5
磁気カード製の切符。繰り返し使うことで、資源を大切にしています。