中国よもやま話

中国よもやま話 11

 北京オリンピックまで一年と迫り、中国共産党の存在意義を、国内はもとより諸外国へ強くアピールするため配信された、天安門広場前の記念イベントを、上海のホテルで見ていました。アジアの長兄としての立場を明確にしたい中国ですが、先日来日本で問題になった鰻や、ダンボール入りの豚饅頭など、依然として生活の基盤となる「食」についてもこの通りですから、世界からのお客様に満足していただくには、より一層の努力が必要です。


 偽物天国の我が国ですが、政府も諸外国との関係上、良いことだとは思っていないでしょう。ただ、外国の利益より国内企業の利益が優先という意識が、現在の状態につながっているのです。発展途上の国が抱える問題でもあります。そこで今回は、中国人の生活の中に公然とある偽物を、少々ご紹介させていただきます。


 写真1、2のマジックですが、日本でおなじみの、ゼブラ社のマッキーに似たセッタのラッキー(多分セッタ社は存在しません)です。当然マッキーはマッカビー(ビーは筆字の中国語読み)という正式な商品として販売されていますので、デザインをそのまま拝借したのでしょう。マッキーは日本では一五八円で販売されていると聞きましたが、ラッキーは一元(約一六円)で販売されていました。
 使ってみると、ペン先の太細の差が無く、インクもすぐ無くなりました。製造元はお店の人も知らないそうです。ブローカーが介在し、激安で売りさばくのだそうで、お店の人によると、一六円の売価でも、正規のマッカビーを売るより儲かるので、止められないそうです。これ以外にもアッチーと名づけられたものなど節操がありません。


 写真3、4はよくある照明のスイッチです。松下のブランド名、Nationalの偽物です。一見違いがわかりませんが、Natinalと入っています。中国で松下は最も有名な企業の一つですからこのような物が各戸に存在するわけです。


 今は一日も早く中国ブランドが、健全なかたちで、世界に認められることを祈るしかありません





写真1

写真1
他にもアッチーという名の偽物がありました。
写真2

写真2
安かろう、悪かろうの代表のような物です。
写真3

写真3
仕上げ方法などは正規のものと変わりません。
写真4

写真4
この場所以外でも良く見かけます。