中国よもやま話

中国よもやま話 103

― 中国食べ歩き ‐古鎮めぐり㉗‐高郵


 「好きこそ物の上手なれ」などと申しますが、もともと好きでなくてもいろんな経緯でツボにはまる事ってあるものです。現に私の中国人の友人達(斯さんを筆頭に)は訪中予定のメールを送ると、仕事の話などはほとんど無く「今度こんなイイとこ見つけたからお楽しみに!」などと返信があります。『イイとこ』と言って、当然世の男性陣が御喜びになるような、煌びやかな場所ではありません。どれだけ辺鄙かを楽しんで、とばかりに手ぐすねを引いて段取りするのです(ホンマにエエ奴らです)。流石にそこは彼らの陣地、そうこうするうちに彼らも田舎街の魅力に取りつかれ、散策する古鎮狂になってしまっていたのです。

 今号からご紹介する北方古鎮(揚州近郊)は江南の温暖さとは違い寒々しい感じ。私の印象では、陽の杭州西湖に、陰の揚州痩西湖。西湖が健康美溢れる美人なら、私の好み色白で細身で少し陰のある美人は痩西湖(発刊50年ショッパナからあきませんねぇ)。でもそんな感じのするとこなんですって。今回ご紹介するのは高郵古鎮です。早朝揚州から路線バスに乗り、田舎町のバス停で乗り継ぎ。バス待ちの間売店で朝飯を物色(と言って急ぎの朝私はだいたい茶卵と決まってますが)美味い!しかし、特にこんなバス停はスリや置き引きが多いので気を抜いてはいけません(写真1、2)。

高郵は小雨。それがまたイイ。事前の情報では見所が点在しているので輪タクで移動することに。どいつにするか眺めているとチョー怖そうなオバサンが「乗って行く?」と来たので、「人と待ち合わせ中」と言って断り、気の良さそうなお兄ちゃんに1日貸し切り100元で交渉成立。「おいそいつよりこっちがエエぞ!」と怒鳴るさっきのオバちゃん。いつもこんなひとコマをくぐらないと田舎街の探検は始まらない気がします。無事電動輪タクに乗り街中へ(写真3、4)。ところが、この輪タクガス欠ならぬ電池切れ。「友達呼んだから大丈夫」色々おこります。程なく台車の輪タクが。今日は失敗か?これはボラれるなと思ったら「料金はそのままで」ですと(写真5)。








写真1

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朝売店でのお決まり。トウモロコシと茶卵。
写真2

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バスの改札。出発時間が近づくと大声で呼ばれます。
写真3

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高郵着。写真では分かりませんが当然中はボロい。
写真4

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街中。昼食の準備中。
写真5

写真5
交代で来たお兄さん。エエやつでした。