中国よもやま話

中国よもやま話③

 日本人は最近朝食をとらない方が多いと聞きますが、中国人は必ず朝ごはんをしっかり(お腹一杯)食べます。朝一番から大きな声で、強烈に自己主張できないようでは、周りの人の圧力に敗北してしまうのです。


 中国の朝食といえば粥というイメージですが、上海あたりのビジネスマンは通勤時間が、バスで二時間近くかかる人も多く、下車後歩きながら食べてくる人やお店に入る人、などさまざまな方法で食事を取ります。


 写真1は街角の包子(パオツ)(肉まん)屋さんです。人気のある店で、朝食時には人だかりができる店です。少し前まではこのような店が街のあちこちで湯気をあげていましたが、上海ではかなり少なくなってしまいました。ちなみにこの店の包子、一個約一元(一三円)程度です。私はこれを必ず二個食べますが、しっかりお昼までお腹がもちます。
 皆さんが中国にお越しになられると高級なお店で、フカヒレや北京ダック、アワビや蟹・海老など豪華な料理を食べられることが多いと思いますが、これは日本に訪れた外国人に、高級料亭で日本料理を食べていただく行為と同じだと思ってください。当然そこにはおにぎりや丼物などは出ないでしょうから、日本人の普段の料理を食べることは少ないといえます。


 写真2は西紅柿炒鶏蛋(シコンシチャオチダン)といわれる料理です。トマトとタマゴの炒め物料理です。友達の家に行ったときにも何度も食べましたから中国の家庭ではかなり食べられていると思います。私はこの料理が大好きで、これさえあれば、あとはなにもいらない程です。
 作り方は簡単で、トマト一個、タマゴ二個、鶏ガラだしの素、塩、醤油、砂糖、サラダ油です。まず中華鍋に油を引いて溶きタマゴを炒め、タマゴが油を食べたら(中国ではこう言います)いったんお皿に移します。薄皮をむいたトマトを八つ等分程度(あまり細かく切らないほうが私は好きです。)に切ったものを炒めます。味付けは鶏ガラだしの素をベースにして、醤油、砂糖、塩で整えます。最後に取り分けていたタマゴをもどし、炒めあわせると完成です。


簡単にでき、栄養バランスの良いおかずになりますので、(味は日本風に味噌なども使ってみても案外あうかもしれません)今晩でもいかがでしょう。

写真1

写真1
昔ながらの包子店。肉まんの蒸しあがる匂いがたまらない。
写真2

写真2
一般的な中国人民は、肉料理より野菜料理を沢山食べる気がします。