中国よもやま話

中国よもやま話 119

― 中国食べ歩き ‐古鎮めぐり㊸斯宅
 
 
「昔の中国はよかったな~」とおっしゃる皆様が、春先に訪中されるとホボ100%口にされるのが「果てしなく続く菜の花畑」の話。確かに黄色と緑のコントラスト!最高の眺めでしたでしょうが、今はなかなかお目に掛かれません。ところが最近観光を目的に「菜の花畑を復活させよう」キャンペーンが展開されているようです。郊外の農地に菜の花を植えるよう政府が奨励しているのです。当然無償ではありません。1ム(中国の単位1㌶の15分の1=667㎡≒200坪)当たり場所によってちがうようで、数10元~数100元とのこと。因みにムは畝の字のことですが、日本の1畝(30歩≒99㎡)とは中身が違います。

 
 故障続きの車ですが、度重なる修理ですこぶる快調。5回目の訪問となる斯宅村に向かいます。その途中にある浙江省紹興市管内の県級の市諸曁(しょき)を通過します。斯宅村からは直近の大都会。1960~80年代はここに来るには、ほぼ1日かかったそうです。諸曁の産物は中国一と言われるネクタイと靴下の市場と淡水真珠。中国四大美女の1人西施。文革四人組の1人姚文元をはじめ、国民党、共産党の指導者や軍人を多数輩出している賢者の街です。
 諸曁市内を過ぎ暫くすると素晴らしい菜の花畑が。「蔡元培祖籍地」周辺。ここは北京大学初代校長蔡元培ゆかりの地。石碑周辺の広大な一帯が菜の花畑です(写真1、2)。因みにこの周辺のキャンペーン価格は1ムあたり100元だそうです。

 毎度ご指導いただく佐藤芳越副会長先生から「あんた古鎮狂やな」とお言葉いただき、喜び、印まで作った私。「斯宅村に一回泊まりたいわ」と考えるのが私流!とはいえ「泊まるとこあるの?」と聞くと「4つ星級?の旅館があるぜ」と斯さん。ということで料理の上手い旅館の主と、毎度お世話になっている斯宅村のツレ達(写真3、4、5)。数千㎞離れた場所で言葉は通じなくてもなんかが分かるというのが、海外交流の良いところ。この宴席は私主催でしたが、こんなエエかっこすることを許さない斯宅民。続きは次回ということで。
 
 

写真1

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他に河燮侯北京大学校長も諸曁出身。

写真2

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車で走り数分間はこの景色。

写真3

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沿道宿舎みたいな旅館ははじめてです。

写真4

写真4
近所の王将の店長より手際良し。さすがホンマモン。

写真5

写真5
「お前にだけはエエ顔させん」と聞こえそう。